Bristol Fourth of July Parade

文章 by Nahoko Collis

写真 by Ayako Miura 

 

7月4日(”Fourth of July” または “Independence Day”)は、1776年にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念して定められている、アメリカ合衆国の祝日です。

 

ロードアイランド州東部の町、ブリストルは、毎年74日、Fourth of July Paradeで賑わいます。プロビデンスから車で約40分。人口2万人程の小さな町ですが、この日は州内外から数千人もの観客がやってくるのだそう。パレードは1800年代初頭には既に行われていたとされ、全米で最も歴史のある独立記念日のお祝いであることが、ブリストルが「アメリカで最も愛国精神に富んだ町」と呼ばれる所以です。

 

今年、初めてこのパレードを見に行ってきました。パレードは午前10時半から約3時間続き、その主な経路は、ブリストルのメインストリートであるHope StreetHigh Street、合計2.5マイルの道程です。ブリストルの町は車道の中央線が白・青・赤の三色に彩られているのが特徴で、パレードの行列はこの線上に進んで行きます。

 
パレードは”The Military, Civic and Firemen’s Parade”と称されるように、海軍をはじめとする軍関係者、地元の学校・企業・教会グループ、クラシックカー愛好者、消防署のメンバーなどで構成されていました。全米最古の格式高いパレードというだけあり、毎年、州外からも参加の申込みがあるようで、ミネソタ州のマーチバンド、ニューヨーク州のアンティーク消防車隊も参加していました。

 

今年は19のマーチバンドと、18の山車(Float)が参加しましたが、海軍の兵士達がマーチバンドに合わせて統制の取れた動きを見せるかと思えば、パレードに先だって選ばれたMiss and Little Miss Fourth of Julyを乗せた山車が続き、ミッキー&ミニー、白雪姫、夏服のサンタクロースに扮したグループ、更には、地元密着型の牛乳配達車まで登場。この、参加者全体の統一感のなさ=自由度の高さも、アメリカらしいと微笑ましく感じました。

 

パレードはもちろん、アメリカの国旗をあしらった帽子や服を身にまとった観客に交じってレモネードやバーベキューの屋台をひやかすのも、アメリカらしい、面白い経験だと思います。また、当日、ブリストル・コモン(公園)には移動遊園地も来ていました。

 

このように、74日はブリストルの町が一年で最も盛り上がる一日なのですが、実は、独立記念日に関連したお祝いは、3週間前のフラッグデイ(614日)から始まります。地元の住民が楽しみにしているのは、海沿いのインデペンデンス公園で毎晩行われる野外コンサート。各自で椅子やブランケットを持参し、ABBABeatlesといった昔懐かしいトリビュートバンドや海軍バンドの演奏に耳を傾けるそう。軽食の屋台も出るようで、家族連れから高校生のグループまで、様々な年代の人が集まります。心地よい音楽をバックに海風に当たりながら芝生の上で思い思いに過ごす時間、とても気持ちよさそうです!

 

 

詳細は、公式ウェブサイトをご覧下さい。

Annual Fourth of July Celebration . Bristol, Rhode Island

http://www.july4thbristolri.com/index.htm

 

 

 

[補足] パレード当日の場所取りについて

パレードが行わる時間帯は日差しが強く、暑くなるため、観客の場所取り合戦も壮絶です。(幸い、私達はHope Street沿いに住んでいる友人のホームパーティーに呼んでもらったので、家の中からパレードを楽しむことができました。)


パレードの経路はHope StreetHigh StreetHope Streetはブリストルのメインストリートだけあって店や屋台が多く賑わっており、運が良ければ、通り沿いのカフェやレストランからパレードを楽しむことができます。High Streetは閑静な住宅街で木陰が多く、パレードをゆっくり楽しみたい方には最適です。いずれにせよ、多くの観客は椅子やパラソル、クーラーボックスを持ち込んで歩道に場所を確保していました。

 

公式ウェブサイトによれば、パレード当日の午前5時以降、場所取りが解禁されるそうです。午前5時前に場所取り用の椅子などが置かれている場合は撤去されると勧告されています。しかし、実際には、木陰の絶好ポイントを求めて、午前3時半ごろからブランケットや椅子を持ってくる人達がいるとのこと。中にはエアベッドを持ってきて仮眠する強者もいるようですが、いずれにせよ大きな声で話したりしない限りは当局も目をつぶっているというのが現状のようです。

 

 

なお、当日はパレードが行われるHope StreetHigh Streetを始めとして、周辺の道路で交通・駐車規制が行われます。午前10時の時点で、ブリストルに入った辺りから、メタコム通り(R.I. route 136)の信号が全て停止しており、警官による交通整理が行われていたため、渋滞していました。メイン会場のすぐ近くに車を駐車して、少しでも良い場所を確保したい場合は、本格的な交通規制が行われる朝8時前に到着して、ブランケットなどで場所を確保しつつ、パレード開始まで町を散策したり朝ご飯を食べたりして時間をつぶすという方法もあります。ブリストルで朝ご飯を食べるなら、おすすめはThe Beehive Café (http://thebeehivecafe.com/cafe.html) です。